2007年07月24日

のどにつまった小石がぜんぶ出てきそう by 西原理恵子

毎日かあさん4 出戻り編
西原理恵子
毎日新聞社 (2007/07/20)
売り上げランキング: 3
おすすめ度の平均: 5.0
5 プロ根性を見せつける一冊
5 どんどんシャープになっている話題の切り口
4 最後の書き下ろしがたまらない

俺達夫婦ともに長いことファンでいる数少ない作家。作者にとってデカ過ぎる出来事が、どう描かれるのかと気になってしょうがなかった1冊。暖かい毒舌と、さらりと語ろうとしても、言葉と画の表裏から滲み出てしまう作者の気持ちが胸にせまる。

あー、オレは帰ってくるよ

泣いた。とりあえず西原理恵子を読んだことが無い人は、古本だろうが借り物だろうが、どの著作でも良いので読む機会を作って読むべし。

上記の他に最近で買った奴はコレ。初めて読む人でも全然イケル。
できるかなクアトロ
できるかなクアトロ
posted with amazlet on 07.07.24
西原 理恵子
扶桑社 (2007/04/25)
売り上げランキング: 321
おすすめ度の平均: 4.5
4 相変わらずの暴走ぶり
4 劣等生代表的な
5 とにかくかいてみる!
posted by かっぱ at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書

2007年05月22日

現在(いま)がわかる!格差社会  宮島 理

現在(いま)がわかる!格差社会―「格差」の実態がサクッとわかる
宮島 理
九天社 (2006/08)
売り上げランキング: 107547

久々に社会派本。某雑誌のショートレビューにわかりやすい本だと書いてあったので、図書館で借りてきた。

確かにわかりやすい。どのくらいわかり易いかというと中学校の参考書か!っていうくらいのもの。本の見開きの構成が右ページが文章、左ページがその文章に対応するグラフやチャートとなっていて、まさに学習参考書を読んでるような気分。しかし書いてることは、所得格差に始まり、社内格差、生命格差に出生格差、といった貧富の差を色々な点から調査していて興味深かった。

例えば「厚生労働省少子化に関する意識調査研究」(04年)による若い世代が考える
「持ちたい数の子供をを育てるのに必要な最低限の年収は」という調査

子供を1人持ちたいと考えてる人:年収597〜615万円を想定
子供を2人持ちたいと考えてる人:年収645〜690万円を想定
子供を3人持ちたいと考えてる人:年収652〜782万円を想定

ということらしい。少子化もそりゃあ進むよね、という論調だった。そりゃそうだ。
あとこの本で他に気になった事柄をいくつか。本文で紹介されている「下流社会」という本に書いてあるらしい言葉。

「個性・自分らしさ」を大事にする上昇志向なき自己肯定感が「下流」の特徴

今更だが、個性も無いが上昇志向も肯定感も無い奴はどうするのかな?と思う。「底流」というか下流にも属さない「河口」の海は何が広がっているのだろうか。とか妄想したが、本書の世界の格差についての内容を見ると、中国とかアフリカとかはケタ違いに悲惨で、それを想像すれば俺らも搾取してる組なんだろうし、まぁ適当に頑張るしかないな。と考えたりもした。以上。

追記
posted by かっぱ at 16:00 | TrackBack(0) | 読書

2007年04月19日

もう一度じっくり読んでもいいかも

僕のなかの壊れていない部分
白石 一文
光文社 (2002/08)
売り上げランキング: 198411

どこを見ても腐った世の中だ。
うん。決して変わることのない、腐っていくだけの世の中だ。

文章の上手い人だと思うが、読んでて少し疲れたのも事実。
主人公の設定がご都合主義っぽくてリアリティを感じなかったり、やけに露骨な情事であったり、また引用がやたら説教くさく感じたりと、トーンが一定で無いというか、個人的に読み辛い部分があった。
だけど、もう一度じっくり読んでもいいかも。という感想になった本。

夢とか希望とか幸せとかに、どこかで諦めや嘘くささや不毛を感じたり、少しでも深く考えた経験があるという人なら、たぶん共感できる本だろう。そういう意味で人を選ぶ。確かに売れる小説ではない。だが、影響力のある作品だと思う。

そう、何があっても結局は同じこと。
出口の無い世界に生きる、僕たちすべての物語。



■追記
posted by かっぱ at 06:27 | TrackBack(0) | 読書